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江の島

湘南を代表する景勝地であり、古くからの観光名所として知られているのが江の島である。
神奈川県の指定史跡・名勝、日本百景の地であることも知られている。

交通機関等では「江ノ島」と表記されることが多いが、町名や公文書では「江の島」が正式表記となっており、古くは江島神社にあるように「江島」と表記されていたこともある。

島としては周囲4km、標高60mと小さく、いわゆる陸繋島に分類される。古来は引き潮時のみ洲鼻というが現れ、対岸となる湘南海岸から地続きとなることで歩いて渡ることができた。
現在は片瀬川河口付近の形状変化もあり、位置は変わっているものの、満月や新月前後の干潮時には歩いて渡ることも可能である。

今では観光地としての江の島であるが、古来は宗教的な修行の場として、奈良時代には修験道の役小角、平安時代には空海、円仁が、鎌倉時代は慈悲上人や一遍、江戸時代には木喰が修行に励んだと伝えられている。
また、鎌倉時代に源頼朝の祈願によって、文覚が弁財天を勧請し、頼朝が鳥居を奉納したことをきっかけに、代々の将軍や御家人が参拝するようになり、以降はその時々の為政者が聖域として保護、参詣の地とされた歴史を持つ。

江戸時代後期になると、落語の大山詣りにあるように、江戸庶民の行楽地として確立。明治の廃仏毀釈も要因となって、宗教的な地から観光地へとして変化していった。

近代に入ると海洋生物学発祥の地として、現在は観光地であるとともにマリンスポーツの拠点としての江の島となっている。

なお、島内には住民もおり、過去には1000人を超える人たちが居住していたが、現在はおよそ350人程度が住んでいる。