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落合楼村上

Photo by Cazuki Hoshina

国の指定登録有形文化財の宿「落合楼村上」

2018.02.04
 About 4 min to read

見どころたくさん! 落合楼村上(の中を見学する)ツアー

落合楼村上では、朝のチェックアウト後にオーナーの村上氏自ら、国の登録有形文化財となっているところを案内してくれる館内ガイドツアーを実施していただけます。

館内ガイドツアー中

これは宿泊客以外でも事前問合せの上、有料で参加することができるそう。
意外とこのツアーだけに参加する人もいらっしゃるんだとか。確かにこのツアーは必見必聴の内容。特に宿泊した人にしたら、どんな場所に泊まったのかをより知ることができますからね。

圧倒的重厚感で迫力満点! 紫檀の床柱

落合楼村上で文化財登録されているのは全部で7つ。そのすべてが建築物に対しての指定登録ということで、これは非常に珍しいことなのだそう。ましてやそれが旅館ともなるとなおさら。

紫檀の間

文化財のひとつ、紫檀の間(紫檀宴会場)。その床の間は非常に豪奢な造りで、床柱は出節のある直径1尺4寸。写真の柱がそれ。部屋の名前の通り、柱材は紫檀が用いられています。

紫檀はよく知られるところでいうとローズウッドのこと。とても重くて固い木材なので乾燥性や加工性に難のあるものなのだそう。

おもてなし精神が窺える配膳室階段棟

配膳室階段棟

場所を移して、こちらは配膳室階段棟と名付けられている指定文化財のひとつ。
今回宿泊した部屋のある眠雲亭と紫檀宴会場をつなぐところにあたります。

階段という付属的建築物でありながら、その建築に用いられた材料は良質で、技術的にも非常に高いものがあるのだそう。

クロスするような階段の構造ですが、これは配膳における導線設計を考えたもの。宴会場へ向かう、あるいは宴会場から出ていく宿泊客と、料理を配膳するスタッフが同じ階段で逆方向に行き合わないよう配慮されているんだそうな。おもてなしの心が建築にまで反映されてますねえ。

割れてしまえばもう二度と戻らない

歪みで波打つ窓ガラス

文化財もそうですが、随所に古くからのものが残されているんですよね。
この窓ガラスもそのひとつ。正面から見るとわかりませんが、横から見るとこうして波打ったようになっていることがわかります。

かつてのガラスはいわゆる磨き板ガラスで、その製法上、どうしても均一な厚さにはなりませんでした。これによって波が打ったように見えるわけです。

現在はフロート法という方法で板ガラスを製造しているため、厚さは均一。かつての磨き板ガラスのような味のあるものはできなくなりました。

つまり、この落合楼村上さんのガラスなどは、もし割れてしまったらもう替えがないということ。それだけ貴重なものだということも驚きですが、そんな貴重なものが普通に使われているとのにも驚きですよね。

まさしく匠の技といえる蜘蛛の欄間障子

石楠花の間 蜘蛛の欄間

前オーナーの自宅部分に当たる建物にある石楠花の間。そこにある蜘蛛と蜘蛛の巣を象った欄間障子。何気ないものですが、この欄間に使われている技術力とんでもないです。

蜘蛛の巣を象る組子は、見ての通り閉じた状態にすると寸分違わずぴったりとラインがつながっています。職人芸というか職人技というか、こうしたものを緻密な計算の元に手作業で作り上げてしまうとか・・・。すごすぎますね。

ちなみに蜘蛛の部分は黒檀でできているそう。

文化財とおもてなしの心に癒やされる宿

数々の文化財が息づき、なおかつ現在もそれらが普通に使われ、誰でも触れることのできる宿「落合楼村上」。

そこに流れる空気や雰囲気は、かつての文人墨客や歴史上の有名人が愛したときのものが残っていながら、現代のニーズに合わせて必要なものを組み込まれています。
しかし、それらが喧嘩することなく、しっかりとひとつのものになっているのは、何よりオーナーや女将を始めとしたスタッフの皆さんによるおもてなしの心があるからではないでしょうか。

オーナーと女将

文化財と匠の職人技に囲まれながら、高いホスピタリティを味わえる落合楼村上。
なんとも贅沢な時間を過ごせること間違いなし。伊豆湯ケ島を旅するならば、ぜひとも宿泊したい旅館です。

スポットデータ

おちあいろう (落合楼村上より改称)
所在地
静岡県伊豆市湯ヶ島1887−1

伊豆箱根鉄道駿豆線・修善寺駅よりバス「持越温泉」行き、「湯ヶ島温泉」行き乗車、バス停「新宿」下車徒歩1分

問合せ
0558-85-0014
おちあいろう (落合楼村上より改称)
掲載されている情報は、掲載日時点のものです。最新ではない可能性がありますので、予めご了承下さい。詳細については直接お問合せ下さい。

www.ochiairo.co.jp www.ochiairo.co.jp
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本記事は、落合楼村上さま、船原館さま、及びかかりつけ湯協議会さまによる企画「井上靖文学と湯ヶ島&船原、かかりつけ湯協議会加盟の極上宿2軒を巡る旅」にご招待いただき、そこでの体験を基に執筆したものです。
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この記事を書いた人
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ホシナ カズキ

フリーランスのウェブディレクター。写真を撮るのと美味しいものを食べるのが大好き。「STROLL」を作っている人でもあります。妻さまと4歳になった娘さまに挟まれた日々を送っています。

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