建物のほとんどが文化財指定されている稀有な宿「落合楼村上」。
今回宿泊にあたってご提供いただいた会席料理と朝食をご紹介していきたいと思います。
夕食も朝食もホント絶品。とても贅沢なお料理の数々にしてやられてきました。
なお、夕食と朝食をいただいた部屋は、文化財のひとつとして指定されている紫檀の間(紫檀宴会場)。文化財にいながらの食事とか初体験ですよ。
見ていても美味しい! 盛り付けの美しさがすごい会席料理
落合楼村上でいただいたお料理は、味は当然のことながら、その見た目の美しさがとてつもなく素晴らしいレベルなのです。
盛り付けにしてもそうですし、お料理に合わせる器の選定にしてもそうですが、とにかく質が高い。
今回、お夕食でいただいた「初春月の膳」を写真中心に紹介していきましょう。
まずは先付。「蓮根餅湯葉餡掛け 彩り野菜」。
続いては前菜。どれもこれもお味が良くて、これから出てくる料理の数々を受け入れるために口の中を整える役割もしっかり果たしてくれていました。
前菜のあとは御椀。「箱根西麓」。日の出餅や白あわび茸といった具材が優しいお出汁に包まれていて美味。
御造りは「近海より白身魚三種盛り」。この日はほうぼう、キンメ、目鯛の刺身。
わさびはもちろん伊豆天城産。鮫皮おろしで好きなだけ擦っていただきます。
個人的にはお造りの奥に見える翁和えがすごい好きな味でした。
そして煮物は「静岡重ね」。お肉は富士山岡村牛というブランド牛をローストにしたもの。柔らかくてとろけちゃう美味しさでした。
でもって、この器の美麗さ。蓋を開けたときに「うわぁ」となる気持ち、おわかりいただけるでしょうか。
蒸物は「豆乳蟹蒸し」。この器がかわいくてかわいくて。ふたつほどうちの食器棚に置いておきたいかわいさ。なおかつ美味しい。
具材は蟹のほぐし身の他に、しいたけ、三つ葉、百合根が入っています。
こちらは酢物。「鮟肝 河豚 橙ジュレ掛け」。鮟肝とジュレの色合い、それに合わせた器の内側の色がいい感じのコントラストを生み出しています。
焼物は「梭子魚味噌幽庵焼き / 天城軍鶏塩焼き」。海と大地の二段構え。
ちなみに魚の読み方はカマスです。どちらも上品な味わいで絶妙な焼き加減でございました。
お食事の最後は「土鍋炊き白米」。おうちじゃまずやらない土鍋炊きのご飯は、米の一粒一粒がしっかりと立っていますが、それでいてしっとりとした舌触りが保たれています。ここにじゃこを乗せつつ、香の物と味噌汁を合わせていただきます。ああ、至福。
いよいよ初春月の膳も締め。最後の水菓子は、「中伊豆玉子ケーキ / 天使音メロン / 西伊豆みかん / 苺」が盛られた一皿。
果物ももちろん美味しかったですけど、シンプルな玉子ケーキが素朴で、それでいてしっかりと甘さもあって美味でしたねえ。