「須衛都久神社」は宍道湖東端の畔にある神社。創建年不詳ながら、733(天平5)年に編纂された『出雲国風土記』に記載があることから、それ以前から存在する神社であると推定されている。
御神徳は家内安全、縁結び、安産。
元々は亀田山(現在の城山)に鎮座する社であったが、慶長年間に松江藩初代藩主である堀尾忠氏が松江城を築城する際、末次茶町に遷座した。
その後、1674(延宝2)年に洪水が発生。それにより社殿が破壊されてしまい、1677(延宝5)年にさらに清らかな地をと卜した結果、現在の場所に遷座された。
宍道湖岸にある神社として、その景観は見事なものだったと伝わるが、1972(昭和47)年に宍道湖大橋が開通。架橋の際に道路の拡張整備が行われたことで、その景観は失われてしまった。
主祭神は伊邪那美尊、素戔嗚命の二柱。配祀神として速玉男命、事解男命、菊理姫命の三柱が祀られている。また、境内社として鹿島香取神社、恵美須番匠祖神社、末次氏荒神社、住吉神社、紺姫神社、榎荒神社があるが、それぞれに社名の記載がなく、判別ができない状況である。