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長谷寺

浄土宗系統の単立寺院で山号を海光山、院号を慈照院と称する。通称・長谷観音。本尊は十一面観音。開山は徳道上人とされる。坂東三十三箇所観音霊場の第四番札所。

伝承によると創建は奈良時代とされる。
ただし、中世以前の沿革は明確でなく、創建の正確な時期や経緯についても解明されていない。

寺伝によると736(天平8)年、奈良・大和の長谷寺の開基である徳道上人を藤原房前が招請。開山したとされる。

本尊である十一面観音像は大和の長谷寺の本尊である十一面観音像と同木から同時期に造られたとされており、1体は大和の長谷寺にて安置され、もう1体は祈請の上で海に流したと伝わっているが、その流された1体が15年の時を経て相模国の三浦半島に流れ着き、そちらを鎌倉に安置して開いたのが鎌倉の長谷寺であるという。

鎌倉の西方浄土とも言われ、1年を通じてさまざまな花々が咲き誇る花の寺としても親しまれており、その敷地は広大。本尊である十一面観音を安置する観音堂、その右手に位置し鎌倉六阿弥陀のひとつとしても数えられる阿弥陀如来坐像を安置する阿弥陀堂、観音堂左手には、鎌倉江ノ島七福神のひとつに数えられる大黒天像を祀る大黒堂がある他、経蔵や地蔵堂、弁天堂、弁天窟、かきがら稲荷などがある。

2021年で十一面観世音菩薩は造立1300年を迎えた。