新型コロナウイルスの流行によって、今年はより一層、季節感が感じられにくい状況。
とはいえ、季節は移ろうもの。
空を見ればいつの間にやら秋を感じさせるものとなり、店先では秋の食材も数多く並ぶようになりました。
秋の食材といえばいろいろとありますが、個人的に好きなのはやっぱり栗。
そんな栗のお菓子を先日いただいて食べてみたのですが、これがとても美味しかったのでご紹介したいと思います。
京都・足立音衛門「マローネのケーキ」
京都は福知山の福知山城北側に店を構える「足立音衛門」。
明治末期から大正初期にかけて建築され、京都府の指定文化財にもなっていることで知られる店で、パウンドケーキをはじめとした焼菓子を提供しています。
今回いただいたのは、そんな足立音衛門における代表的焼菓子とも言えるパウンドケーキのひとつ「マローネのケーキ」。
パッケージはなんとも和っぽさを感じさせますね。
足立音衛門の焼菓子は、計量、生地作り、焼成と各段階を誰が担当したのか、しっかりと明記しているのですね。ひとつひとつ丁寧に仕立てていることが窺えます。
日本ではなかなか見かけないマローネ栗
「マローネのケーキ」に使われているのは、トルコで栽培されているヨーロッパ種のマローネ栗。ヨーロッパ種の栗は、日本にも多く輸入されていますが、そのほとんどはカスタニエ栗であり、マローネ栗はなかなか入手が難しいのだそう。
マローネ栗は栗の英名であるマロンの語源としても知られ、大粒でふくよかな甘さと柔らかさが特徴。その栗を甘露煮にし、パウンドケーキに惜しげもなく使っているのです。
なんとも食欲をそそるきつね色。そして芳醇な香り。でもって見え隠れする栗甘露煮。
食べる前から「これは確実に美味しい」と確信ができてしまいます。
ということで、贅沢に厚めにカットしてみました。
どこを切っても栗が顔を出すくらいに、マローネ栗の甘露煮がふんだんに使われています。しかも一粒一粒が大きい。栗好きにはたまりません。
口にしてみると、ふうわりと広がる栗の風味がなんとも言えません。甘露煮のガツンとくる甘さは、日々の雑事で疲れた頭と体を癒やしてくれますね。
何より、パウンドケーキのしっとりと、それでいてみちっと詰まった重厚な生地はとても食べごたえがあり、得も言えぬ満足感を与えてくれます。
オンラインでも買えます!
いやあ、本当に美味しいですね。パウンドケーキは焼菓子としては、どちらかといえば庶民的でお手軽なものという印象ですが、足立音衛門のパウンドケーキは完成度が高く、使われている素材を見ても、安っぽさなどは無縁。
贅沢すぎるパウンドケーキといっても差し支えないでしょう。
さて、そんなパウンドケーキをはじめとした足立音衛門の焼菓子ですが、実は割と各地で入手しやすかったりします。福知山の本店だけでなく、各デパートにも出店しているのですね。北海道の大丸札幌、東京であれば松屋銀座、西武池袋、日本橋三越で、横浜ならそごう横浜、愛知なら名古屋髙島屋、松坂屋名古屋などなど。
もちろん実店舗だけでなくオンラインショップもあるので、全国どこからでも贅沢すぎるパウンドケーキを注文することができちゃいますよ。
秋だけでなく、年中食べることができますが、どうせなら最も栗が美味しい今の季節に味わってほしい足立音衛門の「マローネのケーキ」。
今回いただいたものはわずか2日で消えてしまったので、今度は自分で購入して、家族でまた味わいたいと思います。