日本で唯一、明治天皇によって創建された神社「鎌倉宮」

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鎌倉の神社といえば「鎌倉八幡宮」を思い浮かべる人も少なくないはず。
しかし、鎌倉には似た名前で、かつ厄除けに関しては大定番とも言える神社があります。その神社こそ「鎌倉宮」です。

鎌倉宮の歴史

鎌倉の神社の中では歴史が浅く、創建されたのは1869(明治2)年。
大政奉還によって武家の歴史に幕が下り、明治政府が王政復古、祭政一致をスローガンに、天皇中心の中央集権国家の形成が始まった頃、新政府としては東照宮に代わるものを作り出す必要がありました。

そうした中で明治天皇が命じられたのが、1335年に薨去された護良親王を祀る神社の造営でした。明治天皇御自ら宮号として鎌倉宮を名付けられたのち、社号が下賜され、護良親王が幽閉されていた東光寺跡地である現在の場所に社殿が造られ、その後官幣中社に列格し、現在に至ります。

珍しい大鳥居がお出迎え

鎌倉宮といえば、その大鳥居がなかなかに特徴的。

鎌倉宮

鳥居は朱塗りであることが一般的ですが、こちらでは島木と貫が白に、笠木が赤という配色になっています。白は純粋を、赤は赤誠から誠を意味するということで、この配色なのだとか。
ただし、現在の配色になったのは戦後でのことだそう。

鎌倉宮

御祭神は大塔宮護良親王。正式には【おおとうのみや】と読みますが、地元では【だいとうのみや】で親しまれています。

獅子頭と御手水

多くの寺社が新型コロナウイルス感染症対策として、御手水おちょうずを使えないようにしています。こちらの鎌倉宮もご多分に漏れず使用不可となっていましたが、鎌倉宮のお守りとして有名な獅子頭守がズラッと御手水の上に並んでいて、なんともキュートな状態に。

なお、この獅子頭ですが、御祭神として祀られる護良親王が出征される際、兜の中に獅子頭の守りを忍ばせ、自らを守っていただいたという言い伝えがあって、そのことから創建当初より授与されるお守りなのです。
鎌倉宮に足を運んだなら、ぜひとも授与していただきたいお守りですね。

厄割り石や撫で身代り様で厄除けを祈願

鎌倉宮拝殿

拝殿で請願するのは当然ですが、ここ鎌倉宮に来たならやはり厄除けです。

拝殿へ上がる階段の手前、社務所の脇にある「盃割舎」。
ここでは素焼きの陶器に息を吹きかけ、厄割り石めがけて投げて割ることで、自身の厄も一緒に割ることができるというものがあります。
いわゆる土器かわらけ割りというもので、日本では古来からある厄祓いの方法です。

かつて武将が出陣する際、土器に注がれた酒を飲み干して割り、戦勝祈願を行っていましたが、これは土器に自身の災厄を移す作法なのですね。つまり、土器そのものが神事で使われる人形ひとがたと同じ役割を担うアイテムというわけです。

また、拝殿の右奥には「撫で身代り様」と呼ばれる武士の木像と、摂社「村上社」があります。

護良親王の忠臣、村上彦四郎義光公を祀ったもので、木像も村上彦四郎義光公を模したもの。吉野落城に際し、護良親王の鎧直垂を身に着け身代りとなり切腹。壮烈とも言うべき最期を遂げた義光公にあやかり、自身の体の調子が悪い部分と同じ場所を撫で念じることで、不調から脱することができると言われています。

鎌倉で落ち着いて参拝するのにおすすめ

鎌倉駅からはすこし離れたエリアにあるため、鎌倉八幡宮のように人で溢れかえることがほとんどありません。
まあ、鎌倉八幡宮は観光スポットの側面が強いというのもありますが。

もっと落ち着いて参拝したいのにな、と考えている人に鎌倉宮はとてもおすすめですね。路線バスを使って向かうもよし、鎌倉駅からのんびりとぶらぶら歩いていくもよしですよ。

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