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建長寺の門前にある「点心庵」でちょっと一休み

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北鎌倉と鎌倉の間、鎌倉街道沿い。
禅宗である臨済宗建長寺派の大本山である鎌倉五山の第一位「建長寺」。その歴史は古く、今からおよそ750年前となる1253年に創建されました。

そんな歴史あるお寺の門前に、築100年の古民家があります。屋号は「点心庵」。
店名は建長寺派管長である吉田正道よしだしょうどう老大師によるもの。
禅の言葉である「空腹すきばらに少食を点ずる」に由来しているそうです。

点心庵外観

鎌倉に触れることのできる店

点心庵は「鎌倉に、少しだけ触れていただく」をコンセプトにされており、使われる主な食材は、自然が豊かな鎌倉産のものを、食器は北大路魯山人の窯を継ぐ、北鎌倉其中窯 河村喜史氏の作品である陶器、鎌倉彫作家 三橋鎌幽けんゆう氏の漆器を使用。

店内には吉田正道老大師の手による書や、鎌倉仏師 奥西希生氏の作品を展示するなど、随所に鎌倉を感じさせる仕掛けがなされているのが特徴です。

入り口のギャラリー

また、こちらでは独自に蜂蜜の生産も行っていて、鎌倉養蜂場として、建長寺の山内(一般入山不可)で採蜜。無添加・非加熱・抗生物質不使用の蜂蜜を店内で販売するほか、看板メニューとなっている「湘南野菜の鎌倉はちみつカレー」や「鎌倉はちみつプリン」、「鎌倉はちみつシフォン」にも使われています。

奥は畳敷きのテーブル席
店内は畳敷きでテーブル席
漫画「鎌倉ものがたり」西岸良平氏のサインイラスト
実写映画化された漫画「鎌倉ものがたり」の作者西岸良平氏のサイン

自家製レモンスカッシュでさっぱり気分

この日は北鎌倉駅から鎌倉八幡宮へ向かって歩いたのですが、予想以上に暑く、しかも子連れだったこともあり、道中で少し涼みたいという目的もあって、ちょうど中間に位置する点心庵にお邪魔しました。

そんなわけでお食事ではなくお茶タイムに。

自家製レモンスカッシュ

注文したのは「自家製レモンスカッシュ」。
こちらで生産されている鎌倉蜂蜜が当然使われています。

ふんだんにレモンがトッピングされたレモンスカッシュは、レモンの酸味と蜂蜜の甘み、おそらくはジンジャーが使われていると思うのですが、それらが見事にマッチングした一杯となっていました。

自家製レモンスカッシュを飲むAya Satoh Hoshina

美味であることは当然ながら、強く照りつける日差しの中を歩いてきて涼むのには、本当に最適で最高な一杯だったと思います。

抹茶のガトーショコラ

自家製レモンスカッシュのお供に、2020年になってから新登場したデザート「抹茶のガトーショコラ」を注文。

抹茶の濃い風味が贅沢感を味わえる一品。あっさりした甘みでありながら、しっかりと後引く存在感が素晴らしいですね。

鎌倉のお寺で見かけることが多い、苔むした景色のようで、それがまた涼やかな気分にさせてくれます。苔のある日陰って涼しいですからね。

建長寺公認の「けんちん汁」を味わいたい

今回はお茶とデザートを楽しませていただきましたが、やはりここに来たならば、建長寺から教わり公認されているという「伝承 建長汁」を味わいたいですね。

けんちん汁は今やポピュラーな家庭の汁物料理という感じですが、もともとの発祥は鎌倉・建長寺の修行僧が作っていた汁物料理だと言われています。

点心庵では、そんなけんちん汁を、建長寺の典座から直々に指南を受け、さらにはその味にお墨付きとしての公認も受け提供しているわけです。
つまり、点心庵のけんちん汁は、普通だったら味わうことのできない、けんちん汁の生みの親である建長寺の味がそのまま味わえると言っても過言ではありません。

そんなけんちん汁をぜひとも味わいたいので、必ず近日中に再訪します。

奥にある円窓はこころ静まる景色

さて、点心庵といえば、実はなにげにロケにもよく使われている場所でもあります。
2018年に放送されていたフジフイルムのましかくチェキのCMや、バラエティ番組、雑誌などで使われています。

上のCMで一瞬出てくる円窓のカットは、点心庵の奥にある部屋で撮影されたものです。

点心庵奥座敷の円窓

こちらの部屋はお店へ訪れた人なら、誰でも入室OK。円窓から望む庭の景色を眺めて、心を落ち着かせてみるのもいいかもしれません。

4.5

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