戦後間もない1947(昭和22)年に創業した宍道湖畔にあるうなぎ専門店が「大はかや」である。
宍道湖はしじみで有名だが、実は古くからうなぎの名産地としても知られており、「出雲うなぎ」は宍道湖七珍のひとつに数えられ、全国的に高い評価を受けている。
店名の由来は店舗駐車場奥にある供養塔から。
1709(宝永6)年6月3日夜、68人の旅人を乗せた船が風雨の激しさで転覆。41人が犠牲となり、そのうち23人が身元が分からず、地元の人々によって供養されることになり、大墓が建てられた。
その大墓の隣になるので「大墓屋」という珍しい屋号となり、のちに現在の「大はかや」へと改称したという。
生のうなぎを炭火でじっくりとふっくらと焼き上げ、秘伝のタレをかけたうなぎ丼はファンが多く、遠方からもわざわざ訪れるほど。地元・松江の人たちからも「松江でうなぎなら大はかや」と誰もが一番に上げる人気店である。