島根県松江市の塩見縄手にある小泉八雲の松江市立の文学館が「小泉八雲記念館」である。
小泉八雲の弟子である落合貞三郎と岸清一の働きかけによって小泉家から寄贈された22点の原稿をコレクションの基礎に、小泉八雲記念会から寄贈された350冊の書籍を加え、1934(昭和9)年に山口文象設計の洋風建築の館を施設として開館した。
現在の小泉八雲記念館は1984(昭和59)年に和風建築の木造平屋建に改築されたものをベースに、2016(平成28)年に行われた増改築によってリニューアルされたものである。
現在の収蔵品は、小泉八雲とその妻・セツの遺品、著書、関係図書など1500点を超える。2016(平成28)年のリニューアル時に八雲の初版本を加えたほか、松江市出身の山本恭司が音楽を担当し、俳優佐野史郎によって朗読される音声コンテンツ「怪談」のコーナーや、学習などに利用可能な多目的ルームも加えられている。また、同年より小泉八雲の曾孫である小泉凡が館長に就任している。