JR鎌倉駅から徒歩で4〜5分。鎌倉八幡宮の参道である若宮大路から一本入った場所にある本覚寺。
数年前から、ここだけでしか入手できない、ご利益バツグンのお守りがあると話題になっていることをご存知でしょうか?
歴史ある格式高いお寺
本覚寺の起源は、源頼朝が鎌倉幕府を開いたときまでさかのぼります。
当時、源頼朝が幕府の裏鬼門の鎮守として、現在の山門がある場所に夷堂を建立したのがはじまりで、後の1436年に現在の本覚寺が創建されました。
もともと夷堂のみあった時代は天台宗系の寺院だったそうですが、1274年に日蓮宗開祖の日蓮上人が一時滞在し、辻説法の拠点としていたこともあり、1436年に一乗院日出が創建する際に、日蓮宗に改められました。
また、日蓮宗本山である山梨県・身延山久遠寺への参詣が困難な老人や女性のため、身延山から日蓮上人の遺骨が分骨されており、東身延とも呼ばれています。
ひとつひとつが手作りのお守り「にぎり福」
そんな本覚寺には、数年前から人気になっているお守り「にぎり福」があります。
夷堂にお祀りされている恵比寿神は、商売繁盛、招福、良縁の神様として親しまれていますが、「にぎり福」はそんな恵比寿神の優しい心を表したものだそう。
ご利益は、「愛」「健」「財」「学」「福」の5つ。
ひとつひとつが手作りされていて、よく見ると、たしかに彩色やお守りに描かれている表情がそれぞれ異なっています。同じ表情のものでも、やはり同じものはひとつとしてありません。
ご利益のみならず、異なる色や表情の中からお気に入りのひとつを見つけるのはとても楽しいと思います。
「にぎり福」は持ち歩くタイプのお守りではなく、名前の通り1日1回、手のひらで包んで握ることでご利益を得られるお守り。
玄関などに祀っておき、出かけるときに握っていけば忘れることはないですよね。
日本人のみならず外国人旅行者にも人気だそう。
とても小さいのでかさばらないこともあり、お土産として自分用のみならずプレゼントとして求める人も多いのだとか。
ちなみに、お守りといえば新年に新しくするものですが、「にぎり福」はそうではないそう。
本覚寺の方いわく、「にぎり福」に描かれたお顔が擦れて消えてきたらお返しし、新たな「にぎり福」をお迎えすると良いそうで、結構な年数持ち続けることができるようです。なお、手の脂が多い人ほど短くなるとのこと(笑)
正月に限らず、鎌倉にお越しの際は「にぎり福」を求めてみてはいかがでしょうか?