東京都あきる野市にある臨済宗建長寺派寺院が「広徳寺」である。東京都指定史跡。
1373(応安6)年に、鎌倉建長寺70世心源希徹禅師を請うて開山したのが始まり。開基の龍応智雲尼の夫・正応長者が飼育していた馬が、一本角の龍を産んだことから、山号が「龍角山」となっている。
その後衰微してしまっていたが、北条氏康によって再興される。それもあって後北条氏との関係が深い寺院となった。
江戸時代には寺領として40石が与えられた。これは周辺の高尾山薬王院や深大寺に次ぐ規模で、末寺は24カ寺、塔頭は3カ寺ある大寺院であったという。
あきる野市屈指の紅葉スポットとして知られ、秋になると多くの観光客が訪れる。中でも境内にある大銀杏が素晴らしく、古刹と一面を覆う黄金色の銀杏の絨毯を写真に収めようと、カメラ愛好家も多く訪れる。